バターの香料

バターの香料は、脂肪酸を中心に構成すれば、OK。

「バターの香気については多くの興味がもたれて、人工バターフレーバーの処方が特許になっている。初期に酪酸が単独にもちいられ、その後、ジアセチルの重要性が認められるようになった。(略)ステアリルアルデヒド、パルミチルアルデヒドが確認され、(略)アセトアルデヒド、ヘキサナール、アセトン、ブタノンなどの確認にともない、(略)新鮮バターは1~2mg/kgのジアセチル、および70mg/kgのアセトインを含むといわれる」

(白木、S40)

もっとも、バターの香料は最近ではこれらの合成香料とともに、バターそのものを酵素処理して香気成分を強めた天然香料がよく使われると思います。

そのメーカーの第一人者は「第一物産株式会社」のバイプラスター

第一物産株式会社のサイト

という製品でしょう。

バターの表示で添加できる製品で、これがあれば、だいたいの用途で困ることはないと思われます。

第一物産の営業が回ってきていない食品会社さんは、ぜひ、お尋ねください。

シグマアルドリッチの香料に関するページ

香料規制に関する資料集がシグマアルドリッチのページで公開されています。

フレーバー、フレグランスのラーニングセンターは下記のリンクから確認できます。

https://www.sigmaaldrich.com/japan/safc/supply-chain/flavors-fragrances/learning-center.html

参考に、一部のページの内容をご紹介してみましょう。

リアクションフレーバー

https://www.sigmaaldrich.com/japan/safc/supply-chain/flavors-fragrances/learning-center/reaction-flavors.html

リアクションフレーバーとも呼ばれるプロセスフレーバーをはじめとする、さまざまなフレーバーの種類があります。プロセスフレーバーは出発原料の混合物から成り、求めているアロマプロファイルを得るためには加熱する必要があります。加熱するまでフレーバーは形成されないので、プロセスフレーバー製品には加熱前にはフレーバーとしての性質はありません。プロセスフレーバーが機能するために鍵となるのがメイラード反応です。

プロセスフレーバーが機能するために鍵となるのがメイラード反応です。メイラード反応は、還元糖とアミノ酸を加熱してフレーバー物質を生成する非酵素性の褐変反応です。この反応によって得られる一般的なフレーバーとして、赤身肉、家禽の肉、コーヒー、野菜、パン粉などをローストした香りが挙げられます。メイラード反応は、主に糖とアミノ酸によるものですが、自己消化酵母エキス(AYE)、加水分解野菜タンパク(HVP)、ゼラチン(タンパク源)、野菜エキス(タマネギ粉末)、酵素処理タンパク質、肉の脂肪分、肉エキス、さらには反応のpHを調整するための酸や塩基といった他の原料が含まれた状態でも進行可能です。pHを調整した水中で、特定の温度(通常100ºC)で特定の時間(通常15分間)反応を進行させることで多様なフレーバーを産生できます。得られる代表的なフレーバーとしては鶏肉、豚肉、牛肉、カラメルおよびチョコレートなどがあげられますが、反応の原材料、温度、pHを調整することでフレーバーの細かな違いや強さをより幅広く表現できます。食品業界が求める、肉、焦げ、ロースト、カラメル、チョコレートの特徴的なフレーバーなど、フレーバー原材料の合成によっては通常得られないものを産生できることがリアクションフレーバーの主な強みです。

https://www.sigmaaldrich.com/japan/safc/supply-chain/flavors-fragrances/learning-center/reaction-flavors.html

スミヤキの香料

スミヤキ風味は焼き鳥、調理ソースなど、「焦げ」感を表すのにぴったりの香料です。スモークとはまた違った風味ですね。例えば、Kerryのサイトでは、次のように説明されています。

グリル フレーバー:これらのフレーバーは、グリルの調理技術を再現しながら、脂肪の香りを際立たせます。

Grilled flavours: These flavours replicate the cooking technique of grilling while enhancing fatty notes.

https://kerry.com/products/taste/savoury-flavours-and-extracts#Cooking%20Method

ヨーロッパでは法規制が順調に進んで、香料成分の使用可能な物質のリスト化がすすめられ、近年、スモークフレーバーの規格もなんとか落ち着いてきたようです。一時、この炭焼きフレーバーが、大変な物議をかもし、世界中の香料メーカーを困らせました。というのも、アメリカのRed Arrow社のGrillin’が製造工程で高熱処理をしているため、ヨーロッパの規格上、受け入れられず、何回も安全性データを要求されてしまい、一時はもうこのフレーバーは使えないのではないかとうわさされました。

The Good Scents Company Information System のサイトで “grilled flavor” を検索すると、次のような提供メーカーが紹介されています(一部リンク先を改編)。Red Arrow社は現在Kerry社のグループとなっていますので、下の表で紹介されている Grilled Flavor は Red Arrow 社のものがラインナップの一つになっていることでしょう。

Bio Springer
 Springer ® Signature
Conmax Flavors
 INNOVATIONS
F&F Projects
 Flavour & Fragrance Consultancy
 Analytical and Development Services to the Flavour and Fragrance Industry.
Flavor Dynamics
 Grill Flavor
Nat, Liq. W/SFlavor: Taste and aroma of grill
Kerry
 Grilled Flavors
Nactis Flavours
 Savoury-line-_-ENG_light.pdf

いまでは、なんとか使えるようになったそうですが、それくらい、どの香料メーカーでもつかっている香料だったということですね。

https://www.redarrowusa.com/classic-grillin/

炭焼きフレーバーをお探しの食品メーカーさんは、ぜひ、お試しください。日本ではウイスコさんが扱っているそうです。こちらのサイトで確認すると、香料ではなく、食品として扱えるそうですから、香料をつかわず、炭焼き感をだしたいメーカーさんはぜひお試しあれ。

http://wiscoltd.co.jp/

世界の香料会社の占有率

1 位 ジボダン 23.1%


2 位 IFF 17.0%


3 位 フィルメニック 14.3%


4 位 Symrise 13.6%


5 位 ADM/Wild Flavor 9.3%


6 位 マン 5.5%


7 位 高砂香料 4.6%


8 位 センシエント・テクノロジー 2.3%


9 位 Huabao 2.10%

フアバオ・インターナショナル・ホールディングス(華宝国際控股有限公司)は投資持株会社である。【事業内容】同社とその子会社は主に中国において香味料、香料及び再構成たばこ葉の研究・開発、生産、流通と販売を行う。同社は香味料、香料及び再構成たばこ葉という3つの部門を有する。香味料部門は香味料製品の研究・開発・生産・販売を行う。香料部門は香料製品の研究・開発・生産・販売を行う。再構成されたたばこ葉部門は再構成たばこ葉の研究・開発・生産・販売を行う。平成23年1月、同社はGuangdong Province Jinye Reconstituted Tobacco Leaves Technology Development Company Limitedとその子会社・関係会社を買収した。

https://jp.reuters.com/companies/0336.HK (2021.5.16)


10 位 ロベルト 2.08%


11 位 長谷川香料 1.6%


香料業界の世界市場シェアの分析


https://deallab.info/flavor-fragrance/


2021.03.04

Wellcome ! This site is “Flavor Journal”.

このサイトは、食品香料のうんちくを語ることをモットーに、様々な食品素材に関する情報を提供することを目的としています。

~~はじめに~~

食品香料は基本的に、加工食品に使用する目的で香料会社が製造、販売しているものです。その香料会社も世界的な規模の企業から、数名で経営しているようなごく小規模の香料メーカーまでさまざまな企業がひしめき合っています。

このサイトでは、家庭で使用する香料にはあまり触れずに、加工食品会社のための香料の情報をお伝えします。つまり、食品会社の方が必要とする香料のナビゲーターになれれば幸いです。

香料会社といえば、ジボダン、フィルメニヒでほとんどの需要を満たせていると思いますが、日本では高砂香料、長谷川香料を筆頭に、その他中堅があり、その下に弱小香料会社がどんぐりの背比べのごとく存在しています。

多くの加工食品のメーカーの方は、香料があまりに謎めいていて、秘密主義だということをご存じだと思います。それだからこそ、どんな弱小香料会社の製品であっても「この会社からしか買えない」「ほかの香料会社は最低量が多すぎる」などのさまざまな条件のしがらみに仕方なく、現在取引のある香料メーカーから買い続けている香料も多いことかと思います。

このサイトではそんな食品会社の方のために「なーんだ、この香料はこの会社から買えばいいのか」という目の覚めるような情報はもちろん、意外と自分たちでも作れるんじゃね? みたいな内容のこともご紹介していくつもりです。